2024年11月6日、文化庁「学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業|芸術家の派遣事業」を活用して、参加型クラシック「みんなのコンサート」を、神奈川県立相模原特別支援学校橋本分教室へお届けしました。
音楽で対話をする特別な時間
今回で2度目の公演となり、高等部1〜3年生の生徒を対象に休憩を挟んで合計90分間のプログラムをお届けしました。視聴覚室を会場に授業時間をたっぷりと活用し、音楽をより深く、じっくりと学び楽しめる環境の中で楽しんでいただけました。

アーティストが入場し演奏が始まると、視聴覚室はすぐにコンサート会場に早変わり。生徒たちの表情が緊張した様子から和やかに変わります。

『アルルの女』より「メヌエット」では、アーティストが会場内を歩きながらフルートを演奏。至近距離での演奏は、生徒たちの好奇心を刺激します。

アーティストのパワフルな演奏から生み出されるメロディーに心を動かされ、演奏が終わるたびに心から溢れる感情を素直に表してくれました。

「素晴らしい!というイタリア語の掛け声覚えてる?」というギャリーの問いかけに、2・3年生からはすぐに「ブラボー」との反応。合言葉を覚えていてくれて、本当に嬉しかったです。
心を通わせる特別な時間

ギャリーによるオペラの解説のあとは、『魔笛』より「鳥刺しの歌」の歌唱。バリトンの歌声にのせて軽やかで可愛いメロディーが繰り広げられる中、生徒たちはしっかり内容を理解した様子で、パパゲーノの陽気なキャラクターを感じ取り、笑顔で鑑賞する様子が印象的でした。

声楽レクチャーでは、表情を作ることで声色が変わることを、ワークショップを通じて体験。
大学との交流事業で歌う歌唱曲では、静かに鑑賞していた生徒たちも一生懸命に合唱に参加。演奏が進むにつれ、身振り手振りを交えながら大合唱となりました。
「冷静な頭と熱いハートを持って歌うんだよ」というギャリーの教えに基づいて、圧倒的な歌声が会場に響きました。


指揮者体験では、17名の志願者がいて生徒たちはとても積極的。堂々とした個性溢れる指揮者の姿にたくさん拍手がおくられました。
公演の最後までたくさんの笑顔に会場が包まれました。
アーティストと生徒たちが目と目を合わせ、メロディーにのせながら心を通わせることができました。
神奈川県立相模原特別支援学校橋本分教室の皆さん、ありがとうございました!
参加したアーティスト

【写真左より】
司会・うた 上尾 和音
フルート 香川 恵理
ヴァイオリン 森澤 麻里江
ヴィオラ 小倉 勇樹
チェロ ヨコミゾヒロユキ
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