コラム
みんなのことばは、17周年を迎えました

本日2026年3月18日、NPO法人みんなのことばは17周年を迎えました。
いつもご支援をくださるサポーターズクラブ会員様、ご寄付者・ご支援者の皆さまに、心からの感謝を申し上げます。
「楽器を手にする子どもは、武器を手にしない」
コロンビア大統領(当時)のアルバロ・ウリベ氏の言葉に背中を押され、1人でも多くの子どもたちに音楽の楽しさを、五感を使ってドキドキ・わくわくする原体験を、との思いでこの団体を立ち上げてから17年が経ちました。
おかげさまで、今では年間250回以上のコンサートやプログラムを日本全国にお届けしています。
1歳児の子どもたちが夢中になり45分間集中して目を輝かせたり、
感極まって年中さんの子どもたちが次々に涙をこぼしたり、
ストレッチャーで過ごすお子さんが指揮者体験で演奏をリードして拍手をもらったり、
コンサートを通して、大人が予想もしなかった反応や表現に触れ、感動の声をいただいています。
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この3月は、東日本大震災からちょうど15年でもあります。
震災後、「自粛」でコンサートが次々にキャンセルになりました。しかし、自主企画でおこなったチャリティーコンサートで「音楽の力を感じた」「ぜひ被災地へ」というお声をいただき、2011年6月から、公益社団法人Civic Force様、三菱商事復興財団様、エムアイ友の会(三越伊勢丹グループ)様のご支援のもと、200か所以上にコンサートをお届けしました。
ひざ立ちになるくらい前のめりで参加し、顔を真っ赤にして笑う子どもたちと音楽での交流をした幼稚園・保育園のほか、現地の方のコーディネートのもと、避難所や仮設住宅にもお邪魔しました。言葉が耳障りになりそうな会場では音楽中心で、会話も楽しみにされている場所では進行も入れて、目は合わせずに心を込めて音楽を奏でたり、演奏しながら目をしっかり合わせて表情を受け止めたり。「ただ、心に音楽を届けたい」という一心での試行錯誤でした。
そして終了後には「震災から初めて声を出した」「初めて涙を流せた」「子どもの歌声にこんなに力があるなんて」「ありがとう」そんな言葉をたくさんいただき、私たちは行くたびに「音楽の力」を教えてもらって帰ってきたのです。また、今、みんことではスタンダードになっている、相手の状況に寄り添ってその時の音楽を届けたり、言葉ではないコミュニケーション要素のあるコンサートスタイルが、東北での活動を通して確立されていきました。
心からの感謝をするとともに、東北で出会った皆さんの幸せをいつも願っています。
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そして2020年から続いたコロナ禍を経て今「子どもの体験」の大切さが改めて注目されています。
岩手県大槌町の保育園の園長先生に、コンサートのあとでいただいた言葉があります。
「震災のあるなしに関わらず、“本当に良いもの”は、大人が意図しないと子どもたちは永遠に関わらないことがある、とコンサートを通して学びました」
子どもの体験は、すべて大人の選択で決まります。
たっぷり五感を使って感じた音楽に心が動き、隣のお友だちと、家族と、先生と、そしてアーティストと目をあわせて心を通わす。ともに時間を過ごし、その一瞬一瞬を共有する。
そんな心の繋がりを感じる体験こそが、これからの未来を、これからの世界を生きる子どもたちに必要です。
どうぞ、18年目の「みんこと」とともに、音楽の“体験”を届けてください。
引き続き温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
最後になりますが、今年度温かいご支援をいただきました、サポーターズクラブの皆さま、文化シヤッター株式会社様、一般財団法人村上財団様、UBSグループ様、三菱UFJニコス株式会社様、長命寺/言問幼稚園様、白百合保育園様をはじめとした皆さまのおかげで、17周年を迎えることができました。心からの感謝を申し上げます。
またこの場をお借りして、みんなのことば事務局、アーティスト、理事会の皆さまにも、心からの感謝と敬意を表しつつ、ともに17周年を迎えた喜びを分かち合いたいと思います。乾杯!
2026年3月18日
NPO法人みんなのことば
代表理事 渡邊悠子
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