文化庁「文化芸術による子供育成推進事業/ユニバーサル公演事業」を活用して、10月27日に竹富町立大原小学校へ「みんなのコンサート」をお届けしました。
▼「みんなのコンサート」について詳しくはこちら
全学年を2つに分け、1公演目は1〜3年生、2公演目は4〜6年生を対象にそれぞれ45分のプログラム。
また、開催校である大原小学校の呼びかけで、1公演目には近隣のおおはら幼稚園の園児と古見小学校の全校生徒の皆さん、2公演目には竹富町立大原中学校の1、2年生も集まり、更に多くの子どもたちにコンサートをお届けする事ができました!
離島に響いたプロの演奏
東京から飛行機で沖縄県の石垣島へ。石垣島で1泊し、明朝のフェリーに乗って八重山諸島最大の島、西表島に上陸!
文化庁事業を活用した公演は、出演料・交通費など開催に必要な費用を文化庁が支援するため、みんことが拠点を置く東京から遠くにある沖縄の離島でも、コンサートやワークショップを学校の負担がなく開催することができます。
「くよーなーら!(八重山方言・こんにちは)」
ギャリーの挨拶に元気に応えてくれた西表の皆さん。今日のコンサートを楽しみに待ってくれていました。
カルテットをむかえて1曲目、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が体育館に鳴り響きます。
会場は一瞬にして笑顔で溢れ、大きな拍手が送られます。
「ドキドキした」「気持ちよかった」「早くなったり、遅くなったり、迫力があった」と、思い思いに感想を口にしてくれました。
カルテットの曲をパートごとに単独で演奏し楽器の特徴を紹介すると、その1つ1つの楽器の魅力と奏者の魅力にぐっと引き込まれます。
ベートーヴェン 「交響曲第5番【運命】」の迫真の演奏。目の前で感じる奏者の息づかい。
「怒り」「悲しい」「人生をひとつにまとめている」
どの年代の子どもたちにも、会場にいた大人の方へも曲に込められたメッセージが伝わりました。
「ユーモレスク」の弦楽器の音色、ヴァイオリンとチェロの美しい掛け合いや、「ドン・ジョヴァンニ」のバリトンの歌唱とフルートが寄り添うようにして軽やかに奏でる愛の歌。
目の前で繰り広げられる本物の体験
個性豊かなアーティストが届けるコンサートはさらに学びを深めてもらうべく、声楽家によるレクチャーで子どもたち、先生方、保護者の皆さんまでもが体育館いっぱいに声を響かせます。
子ども達が大好きなリクエスト曲も演奏しました!
指揮者体験では指揮法や呼吸法を学んで、それまで目の前で演奏をしていたアーティストを自分の指揮でリードする貴重な体験ができます。
堂々とした指揮、少し照れた指揮、テンポも表現も異なるそれぞれの指揮者に合わせ生まれた演奏に会場からは歓声と大きな拍手がおくられました!
最後の「ラデツキー行進曲」もアンコールも、鳴り止まぬ拍手とブラボーをいただき、大いに盛り上がったコンサート。
コンサートをご担当いただいた先生からは、
「フルート・ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの美しい四重奏を聴くことができました。また、指揮者体験、リクエストソングの演奏など、離島ではなかなか味わうことのできない体験でした。本物の演奏に加えて、ベートーヴェンの「運命」が作られた経緯、モーツアルトのオペラなど、音楽の世界に引き込まれるお話も素晴らしかったです。クラシックを身近に感じられたこと、また子ども達が手をたたいたり、自由に笑ったりする雰囲気をつくって下さったことに感謝しています。ありがとうございました。」
嬉しいご感想をいただきました。
竹富町立大原小学校をはじめ、おおはら幼稚園、古見小学校、大原中学校の皆さん、にーふぁいゆー(八重山方言・ありがとう)!
参加したアーティスト
フルート 泉野有香
ヴァイオリン 森澤麻里江
ヴィオラ 小倉勇樹
チェロ ヨコミゾヒロユキ
司会・うた ギャリー(上尾和音)
みんなのことばは、プロの音楽家とともに、参加型クラシックプログラムを通して子どもの心を育てる活動をするNPO法人です。
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