想像力のある心のために
家時間が増えた今日この頃。
子どもと一緒に過ごす時間も、以前よりずっと多くなった気がします。
そんな時間を豊かに過ごすために、子どもと一緒に絵本を読んでみては。
想像の世界を広げ、感性を豊かにしてくれる絵本。
このコラム「シリーズ 感性を育む絵本たち」では、毎回、音楽にまつわるお話を中心に、親子で、そして園の先生たちと一緒に楽しめる絵本を紹介しています。
つきよのおんがくかい
つきよのおんがくかい
文:山下 洋輔
絵: 柚木 沙弥郎
構成: 秦 好史郎
出版社:福音館書店
価格:1,320円(税込)
言葉にはリズムがあります。
愉快で心に残る擬音語や想像をかき立てる擬態語。
そんなリズミカルな言葉を紡ぎ合わせた文章は、子どもの五感を存分に刺激するに違いありません。
今回紹介する「つきよのおんがくかい」は楽器の音やリズムをたっぷりと言葉で表現した一冊。
それもそのはず。
文章を手がけたのはジャズピアニストの山下洋輔さん。
動物たちのジャムセッションをまるで生の演奏を聞いているかのように描いているのです。
満月を見ようと、こうちゃんが山に登ると、向こうから、なんとクマがピアノを担いでやってきて……。
ウマのベース、ネコのドラム、イヌのサックスが集まりビートを刻み始めます。
「シャバドビ ドバー」
「キャンキョン カリコレカリコレ」
「ドバタトン」
臨場感あふれる音の表現が、染色家で絵本や版画も手がける柚木 沙弥郎さんの大胆な挿絵とともにページいっぱいに広がります。
強弱をつけたり、リズムをつけたりしながら読めば、子どもも大人も踊り出したくなりそう!
子どもたちが文字でのさまざまな音の表現を体験できる、「つきよのおんがくかい」。
ぜひ、この冬休みに親子で読んでみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたのは…
パイプ なこ
モノづくりを軸に、編集・ライターの仕事をしています。
音楽を通して子どもたちが自由に表現できる世界が広がって欲しい!という思いで、2022年からみんことの仲間になりました。
いつもイギリス人の夫・息子と一緒に、音楽、写真、イラストなどなどを楽しんでいます。
みんなのことばは、プロの音楽家とともに、参加型クラシックプログラムを通して子どもの心を育てる活動をするNPO法人です。
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