まりかおねえさん(多田真理馨)/みんことメンバー深掘りインタビュー

みんことアーティストの「ゆうきおにいさん」こと小倉勇樹がインタビュアーとなり、みんことのメンバーにインタビューをする企画の第12回。アーティスト同士だからこそ引き出せる新たな魅力を、皆さんにお伝えしています。


ママになっても、燃やせ「みんこと魂」!

秋深き隣は何をする人ぞ…

僕は
読書の秋=ドリトル先生(福岡伸一先生の新訳が読みたい)
食欲の秋=府中の辛いラーメン
芸術の秋=もちろん「みんなのコンサート」!

皆さんはいかがですか?

さて、ヴァイオリン&ヴィオラの「ゆうきおにいさん」こと小倉勇樹がお届けする「みんことメンバー深掘り(!?)インタビュー」、今回は3ヶ月ぶりに、ママになった司会と歌の「まりかおねえさん」こと多田真理馨さんへのインタビューです。

まりかおねえさん
小倉

ご出産おめでとうございます!

多田

ありがとうございます。5月に出産して半年くらい経ちますが、1日1日の成長に目が離せず、驚かされる毎日です。「昨日までのワタシじゃないのよ!」と言わんばかりにオムツを蹴る娘に置いていかれないよう頑張っています。

小倉

元気が良いのは良いことだ!

多田

はい、でも出産は思ったより大変でした。

先輩ママの悠子さん(代表の渡邊悠子)や洋子さん(フルートのようこおねえさん)に色々聞いていたので「皆さんすごいな!私も頑張ろう!」って思っていたけれど、いざ当事者になってみると「世の中のお母さんたちはみんなこれを体験したのか!」とびっくりする思いでした。

実はハプニングだらけの出産で、「さぁ出産だ、頑張るぞ」って分娩室に入ったら、熱を出しちゃったんですよ!コロナ禍で「発熱」っていったら大変で、お医者さんも看護師さんもとても心配はしてくれたんですが、「今はコロナの関係で、熱が出てしまうと部屋には戻れないんです」と言われ、8時間も分娩室に放置され、妊婦なので痛み止めも出してもらえず…(苦笑)。

小倉

ひゃー!出産というだけでも大変なのに…

多田

そうですよ~。結果的に私は大丈夫だったんですが、妊婦さんがコロナにかかってしまうと出産しても1週間以上赤ちゃんと会わせてもらえないから、授乳も出来ないんですね。なので妊娠中は体調に気をつけて、なるべく外出しないようにしていました。

無事に出産を終えた今、「こんなに人間の身体って変わるものなの?」ということで、以前の歌える身体に戻すよう、絶賛リハビリ中です。娘もお腹の中にいた時から音楽を聴いていたせいか、歌がとっても好き!ママの歌を喜んで聴いてくれています。

インタビュー中は明るく笑いながら話してくれた「まりかおねえさん」でしたが、改めて文章にしてみると、スゴいお話…「母は強し」ですね。

さて、ここからは「みんこと」のお話を…。

小倉

まりかちゃんは「声楽家」として歌の勉強をしていたけれど、「司会」をやるにあたって最初はどんな気持ちや心構えだったのかな?

多田

そうですね…「声楽家あるある」なんですが、司会やアナウンス、それから結婚式でのアテンド等、「歌う」以外にも色々と声を掛けてもらえる機会があります。「みんこと」は、学生の時に横溝さん(アートマネージャーのヨコミゾヒロユキ)から「司会のオーディションを受けてみない?」と誘ってもらったことがきっかけです。とはいえ、司会は初めての経験、毎回ハラハラドキドキの連続でした。「子どもたちがよりコンサートを楽しめるために、司会はどうすれば良いのか?」をいつも考えていました。

小倉

うんうん。

多田

緊張のあまり、名前を間違って紹介してしまったり、「ゆうきおねえさん」と言ってしまったことも(笑)何回チャレンジしても「プリンク・プランク・プルンク」が言えなかったり…NG集は沢山ありますね(苦笑)

そして2015年の東北ツアーはとても良く覚えています。震災から何年も経っているのに、未だダンプカーやブルドーザーが土煙をあげて更地を走っていることだったり、ご飯を買える場所はぽつんと建っている未だ仮設のコンビニだったり…。でも、子どもたちの吸収しようとするパワーって本当に凄いんですよね。どんな環境だって関係なくて「絶対に楽しんでやる」っていうエネルギーに溢れていて。コンサートを通して伝わってくる、ひとりひとりの力強い輝きに対し、「あぁ、これがみんことの使命なんだな」って衝撃を受けました。その時の気持ちが、今もずっと私の「みんこと魂」を燃やし続けてくれています。

小倉

「ゆうきおねえさん」と呼ばれたのはね、覚えてますよ(笑)

「ママ」になって新たに気づいた「みんこと」ってあるかな?

多田

まず自分が母親になって思ったことは「みんことの親子コンサートに来て下さるお父さんお母さんって大変だったんだな」ってことです。

お出かけするって大変!荷物の準備も沢山あるし、「近くにオムツ替え出来る場所あるかな?」とか「授乳出来る場所あるかな?」とか…。だから改めて親子コンサートに来て下さるお父さんお母さんにはありがたく、感謝の気持ちでいっぱいですね。

それから娘を育てて自分も育児を勉強していくと、子どもが起きていられる時間とか、子どもにとって気になる色とか形とか、年齢によってパターンがあるっていうのが分かってきました。なので今は、子どもたちが集中して楽しめるように、大人の立場から良い意味でコントロールしていくことも必要と考えています。どうすればもっと興味を持ってもらえるかな、コンサートを楽しんでもらえるかな…と。未就学児といっても0歳から6歳までとても幅広いです。年齢によって違った言葉や声のスピードなど工夫して、子どもたちならではの性質をふまえて、よりコンサートに「みんこと」に引き込んでいく司会を目指したいですね。

小倉

最後に「みんこと」への思いをお願いします!

多田

娘に毎日絵本を読んでいるんです。絵本て沢山出版されていて、正直どれを選んだら良いのか分からなくて…なので「ランキング1位」とか「みんな大好き大人気」とか謳われているのを買っちゃうんですが、色々読み聞かせていると、私が読んでいて楽しいなって思うものに、娘は笑って喜んでいるんですね。だから子どもたちの「好き」って、普段身近にいるお父さんお母さんの「好き」なんだな、って。

娘はまだ言葉を話せないですが、大きくなって「今日は園でこんなことがあったんだよ」「楽器ってこうやって弾くんだよ」なんて話してくれたら、とっても嬉しいですね。「みんこと」ではコンサートで、「帰ったらお家の人とコンサートのお話してね」って言いますよね。それって大人はとても嬉しいんだ、って改めて思うんです。

「みんこと」は、子どもたちを通して大人も幸せに出来る活動だと思います。ママになってパワーアップして、また皆さんにお会い出来るのを楽しみにしています!

ギャリーにようこおねえさん、そして今年はまりかおねえさんと「みんこと」は毎年おめでたいこと続き!

ところでまりかちゃん、読み聞かせに「ドリトル先生」はいかがですか?

このコーナーへのご意見、ご感想、リクエスト、アーティストに聞いてみたいことなどなど、どしどしお寄せ頂けると嬉しいです!(hello@minkoto.org)

(文・構成:小倉勇樹)


まりかおねえさんのプロフィール
まりかおねえさんが出演したコンサートレポート他

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